今日から試せる 赤ちゃんがぐっすり眠るためのヒント

赤ちゃんがなかなか寝てくれずに親も睡眠不足になると、心も体も限界に近づいてしまうことが…。
少しの工夫で親子にとって穏やかな時間に変えられるかもしれません。
睡眠の専門家に、今日から試せる寝かしつけのヒントを聞きました。

教えてくれたのは

森田 麻里子さん

森田 麻里子さん

医師、小児スリープコンサルタント、3児の母。
乳幼児の睡眠サポートを行う「Child Health Laboratory」代表。
出産をきっかけに子どもの睡眠の専門家として活動し、カウンセリング、コンサルタント育成などを行う。

Step 1
「寝る子は育つ」は本当!まずは睡眠環境を整えて

4~11カ月の赤ちゃんにとっては、1日の半分以上が睡眠です。
実は、しっかりと深い睡眠ができると、成長ホルモンの分泌が促されるとされています。
そのため、乳幼児期にも、質の高い睡眠ができるよう、早寝早起きを意識することはとても大切なのです。

また、入眠後に起きたり、寝付きが悪かったりする場合も、睡眠環境を整えることで、より深く眠れるようになる可能性があります。ポイントは、寝具や温度・湿度です。

赤ちゃんがぐっすり眠るイラスト

CHECK!
涼しめの環境が眠りやすい

眠る時は放熱しているので、暑苦しくなって起きやすくなることがあります。特に赤ちゃんは体温が高いので、寝室の室温は20℃前後(夏場は25〜27℃)、湿度は40~60%程度がおすすめ。

CHECK!
寝具は通気性や吸放湿性が良いものを

安全性を考えて、硬めのマットレスに寝かせ、周囲にやわらかいものを置かないようにしましょう。
寝冷えしないよう、寒い時期はスリーパーを着せるのがおすすめ。
素材は、通気性や吸放湿性が良いものを選びましょう。

CHECK!
睡眠時間の目安を基準に

ぐずったり食欲が落ちたりするのも、睡眠不足が原因の場合があります。まずは、今の睡眠時間がおおよそ足りているかを確認してみましょう。

睡眠時間の目安(昼寝を含む)

  •  4〜11カ月:12〜16時間
  •  1〜2歳:11〜14時間

Step 2
「眠くなり始め」が寝かしつけの合図

完全に眠くなってぐずってしまうと寝かしつけが難しくなるため、その前の少しうとうとし始めたタイミングで寝かしつけを始めましょう。
寝る前の流れをルーティン化すると、生活リズムが整いやすくなり、入眠もスムーズになります。

夜中に起きた時は、抱っこなどをする前に少しだけ様子を見てみましょう。
赤ちゃんが夜中に泣くのは、寝言のような反応の場合もあります。
「抱っこでしか寝てくれない」と考えてすぐに対応せず、「赤ちゃんが自ら入眠する練習」と見守ることで、気持ちも少し楽になるかもしれません。

今日から実践! ルーティン化のポイント

寝る1時間ほど前から、部屋の照明を少し暗くしておく

絵本の読み聞かせやマッサージなど、赤ちゃんがリラックスできる時間をつくる

寝る前は子守歌や音楽を1曲決めて、毎日同じものを歌ったり流したりする

寝室は常夜灯や家電のランプも消し、できるだけ暗い環境に整える

入眠後は静かな環境がベスト。生活音が気になる場合は、ホワイトノイズ※を取り入れるのもおすすめ

※ ホワイトノイズ…低音から高音まで幅広い音域を含む音のこと。テレビの砂嵐のような音で、不意の物音をやわらげる「音のカーテン」のような役割があります

こんな時はどうする?
睡眠QA

Q.「ねんねトレーニング」はいつ頃から、どのように進めたらいいですか?

A.6カ月頃から、段階的に進めてみて

「ねんねトレーニング」は、親の手を借りず眠りにつけるよう練習するもの。
生活習慣や寝室環境を整えても夜泣きが解決しない場合は、およそ6カ月頃から始めることを推奨しています。

方法はさまざま。例えば、赤ちゃんをベッドに寝かせたら一度部屋を出て、3分後、5分後、7分後、10分後…と少しずつ間隔を開けながら様子を見に行く方法があります。
部屋に入ったら「大丈夫だよ」と声を掛けて、すぐに退室。これを寝付くまで繰り返します。
親が退室せずに部屋で行う場合は、最初は声掛けやトントンで安心させて、慣れてきたら少しずつ関わりを減らし、最終的にはそばで見守るだけにしていきます。

Q.車内や抱っこひもで寝ても、ベッドに下ろすと起きてしまいます。対策はありますか?

A.深く眠った合図を確認してから

「抱っこされている体が親から離れ始める瞬間に、赤ちゃんの心拍数が上昇する」ということが、最近の研究で分かっています。
赤ちゃんを寝かせる時は、できる限り深く眠っている状態を確認してから下ろしましょう。
具体的には、寝息が静かに一定になったり、腕の力が抜けてきたりするのが合図です。

もし、どれだけ待ってもうまくいかない場合には、先述の「ねんねトレーニング」をして、下ろした状態で入眠できるようにするのも一つの方法です。